花笠練習・循環器セミナー(まえかわ)

昨夕病棟勤務を終え、医局に降りてきますと何やら山形県民には聞きなれた『花笠音頭』が聞こえてまいりました。

花笠踊りの練習中のようであります。

 

この山形大学医学部附属病院は、毎年新人の研修医、看護師さんを中心に花笠に参加しているのですが、おそらく昨日私が見かけましたのは『第一回練習(キム團でいうところの『ファーストセッション』でしょうか)』と思われます。毎年花笠に、バスを貸し切って何十人かで参加しているのですが、今年も花笠はお盆のころでしょうか。

 

雨が降らないことを祈るばかりです。

 

私は残念ながら見たことはないのですが、自衛隊の方達の花笠に非常に訓練されていて上手なのだそうです。 当院の出場者の皆様もご多忙とは思いますが、ぜひ楽しんできてほしいと思います。

 


さて、昨日は第3回山形循環器疾患セミナーでした。

貞弘教授が去年より準備して下さって、特別公演に私の長野時代の師匠の原田順和先生を呼んでくださいました。

 

私は、先天性心疾患の修行のために長野県立こども病院に1年半、国内留学させていただいたのですが、原田先生は当時の心臓血管外科部長をなさっていました。(現在は病院長をなさっています)

 

この先天性心疾患(いわゆるこどもの心臓病)ですが、原田先生のお話によりますと、小児期に先天性心疾患の手術をされた方たちが成人になって様々な問題に遭遇し始めていることが問題になっているということです。

 

どういうことかといいますと、こどものときに心臓の手術をした方たちが、20歳過ぎになって就学、就職、結婚、妊娠出産はどうするかという問題に直面するということです。

 

長野時代、私は外来は創処置位しか担当していなかったのですが、原田先生やほかの循環器グループの指導医の先生方は、こういう患者さんの人生相談に乗ることが多々あるというのです。

実にこういう患者さんの外来診療は、1人あたり1時間くらいはざらにかかるというお話を拝聴しました。

(私の創処置再診など、創をみて一瞬で終わりとか長くとも15分程度ですので、それに比べますといかに患者さんの内面の苦悩を受け止める大変な外来であるかがご理解いただけるかと思います。)

 

 

 

正常心臓は、右心室と左心室の2つのポンプから成り立っていると考えていただければと思います。

しかし、複雑心奇形の患者さんは、心室(要するにポンプ)が1つしかない方がいらっしゃいます。こういう方たちの多くに、最終到達手術として『フォンタン手術』というのが行われているのですが、心室が1つしかない方が、たとえば妊娠や出産に耐えられるか、という問題が近年出てきております。

 

妊娠しますと、単純に素人考えで恐縮ですが、お母さんの心臓は、胎児、胎盤の分だけ余分に血液を拍出しなくてはなりませんので、相当負担がかかることになるのです。

 

 

 

私たち山形大学心臓血管外科グループが診療している成人の患者さんはほとんどが還暦以後の方たちなのですが、こういう就学や就職を控えたこどもさんの診療は『重い責任』が伴うものだと、認識を新たにしました。

 

 

高度に専門的な話になってしまい恐縮ですので、何回かに分けてこの話題は考察を深めていきたいと思います。