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さくらんぼの時期ですが、医局には患者さんからいただいたさくらんぼが。
家内も患者さんからいただいたようで、さくらんぼを買うことなく過ごせております。なんでも、地元の方はさくらんぼはお金をだしてかうもんじゃない、とのことで山形が農業県であることを実感します。
私も実家が海のそばでしたので、刺身だのウニだのは買うもんじゃなく祖父が漁で採ったり親戚が持ってきてくれるものと認識していました。
さて、昨日は私は野球をしている医局のみんなとは別行動で、感染対策の講習を聴講しておりました。というのもICD(感染制御医師)の資格更新のために単位が必要になるのです。
高名な形成外科の先生で、褥瘡の治癒などをご専門にされている方のようです。
私たち心臓血管外科医も、足の血管が閉塞し、歩行時痛くなったり冷たくなったり、最後は壊死してしまう『閉塞性動脈硬化症』という病気の治療にあたることは結構あります。
この壊死した部分なのですが、外科治療の原則として『壊死した組織』というのはキズの治癒の妨げになるので、切除することが望ましいとされています。(この治療をフランス語で『デブリードマン』といいます)
で、この壊死している組織と生きている組織の境の見極め、というのが外科医の大事な仕事なのです。
壊死しているところはメスだの手術用剪刃だので切除するわけです。
私も、まえまえからそういう治療があるというのは聞いたことがあったのですが・・・
『マゴットセラピー!!!』(バァァァァァァァァァーーーーーーン!!! ←ジョジョっぽい効果音)
マゴットというのは、ハエ氏の幼虫、つまりウジであります。
壊死組織を含む下肢に、このマゴットを放ち、壊死組織を食べさせる、という治療であります。
この高名な形成外科の先生がおっしゃるには、マゴットは壊死組織だけちゃんと見極めパクパク食べてくれるのだそうです。そのさい、壊死組織が分泌するサイトカイン(←炎症物質のことです)も除去し、よい組織を刺激して治癒を促すのだそうです。
『世界最小の外科医』とのことです。
ちなみにこのマゴットを取り扱っているメーカーさんは2社あるようで、うち一社のジャパンマゴットカンパニーのHPはこちらです。
お値段は 100匹3万円(完全無菌的に成長させているためか、結構高いですね。)なそうで、まだ保険適応がないため患者さんの自腹になってしなうようです。1週間くらいで成長してハエになってしまうので、それより前に医用廃棄物として捨てなくてはならないとのことです。
うーん。初めに思いついた先生すごいですねえ・・・。
チャレンジャーですねえ.
地雷で足を失う人は世界で30分に1人。
一方で糖尿病の患者さんが増え、糖尿病性下肢壊疽で足を切断する方は、世界で20秒に1人。
ということで,興味深い講義を拝聴できました。
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