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このブログで、私がコメントするにはおこがましい、身の程知らずという話題がえてしてあるわけでありまして、可能な限り私もそういう話題を避けているわけです。
しかしながら、やはりこれは書くべきかということで、今回病み上がりですが筆を執ったのです。
先日のバリのアジア心臓血管・胸部外科学会は、私が初めて参加した国際学会だったのですが、胸部外科医・心臓外科医を志望する人が少ないのは日本だけかなーと思いきや、世界的な『潮流』のようです。
ヨーロッパ、アメリカ、シンガポールなどの医療先進国での、胸部外科・心臓血管外科を育成するプログラムについて2時間ほどセッションがあり、私も忍び込んでいたわけであります。
アメリカでは心臓血管外科医を育成するプログラムが年々減少傾向を示しており、これはひとえに志望者数の減少によるということです。
いわゆる『ワークライフバランス』ということもそうでしょうが、一人前になるまで時間がかかるのがイヤ、というのはアメリカでもレジデントの間で一定数ある意見のようです。
シンガポールではまた様相が異なっておりまして、心臓血管外科志望者の基礎医学的知識のなさが問題のようで、専門医になるまでに基礎医学のプログラムをどう組み入れるかが問題となっているようでした。
このアメリカの育成プログラムが次々と閉鎖されているという事実は、日本で働く若手はしっておいていい事実なんではないかな、と思います。
つい先日、Journal of thoracic and cardiovascular surgeryだったか、Annals of thoracic surgery だったか(どちらもわれわれの領域の一流医学雑誌であります)忘れましたが、この理事長に就任した偉い先生のコメントを読む機会がありました。
この先生は、理事長に就任するという栄光にしばらく感激していたそうですが、徐々にその重責に思い悩んだそうであります。その苦悶の一番のタネが、この『心臓外科医育成プログラムの相次ぐ閉鎖』だったようで、今回バリで聞いた話と合致しております。この偉い先生も、外科を志望する医師が減っているということを危惧しているのです。
日本の話になりますが、学会主導で行っている施設集約化という動きがあります。これとおそらく歩調を合わせるようにして、若手修練医のプログラムを作っていこうということになるのでしょうが、日本の心臓血管外科を目指す若手の人たちは不安だと思うのですよ。
医局に入っている人もそうでない人も。
自分の後輩とか、聞き知っている同年代の若手もみんなそうです。
やる気がある人がやめていかないようなシステムを(やる気がない人は淘汰される面はあるかもしれませんが)、国全体で構築していく必要があるんではないでしょうか。
『外科志望者が少ない少ない』という割には…。
医局に入っていない人が徐々に増えてきますと、こういう人たちでもどこかのプログラムにレジストリーして、一人前になるまでちゃんと学会が後押ししなくては駄目なんじゃないでしょうか。
あまり体調が万全ではありませんので、このくらいで失礼いたします。
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みながわ (日曜日, 18 3月 2012 18:41)
さんせーい!!
まえかわ (日曜日, 18 3月 2012 21:55)
おーっ!!
みながわ先生!
もっとコメントお願いします!
いやーっ。あきらかに矛盾してるよね。