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皆様、お疲れ様です。
引き続き、今日もバリからお送りします。
いよいよ学術活動に入りますが、前川先生の体調は戻ったのでしょうか?
先生方の発表は如何に!?
それではどうぞ
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『さて、バリの珍道中は続きますが、今回から本格的学術活動であります。
昨日申し上げたとおり、1時間の制約の中で文章を書かなくてはなりません。それに、この文章を送るのが遅くなりますと、秘書未来氏の帰宅が遅くなってしまう可能性があるのです。
3月8日朝、未明より続いている旅行者下痢症traveler`s diarrheaがある程度改善したので、意を決して学術集会へ。
タクシーの運転手さんが、やはり案の定間違えてヌサドゥア コンベンションに運んでくれたわけですが、怖い警備のオッサンがタクシーの中を覗き込んで
『何しにきた』と現地語で言うわけです。
『I want to go BICC for academic meeting.』 運転手さん、すぐに引き返してバリ コンベンションへ。
到着してまず驚いたのですが、昨日の学会入り口のイメージを見ていただきたいのですが、100人前後の軍隊が朝礼をしています。
おそらくインドネシア共和国軍と思われます。セキュリティチェックの後入場を許可されました。テロが起こりうるということで、国家の威信をかけて海外からの参加者の安全を確保していることと推察されます。
しかしながら、軍隊の方たちもお国柄かのんびりしており、地べたには座らないものの、暇なときはケイタイをいじったり、企業展示の空いた椅子に腰掛けてのんびりしています(昨日のコヴィディエン社の企業展示の椅子に座っているのは、軍人さんです)。
3月8日に開催されているプログラムは卒後教育セミナー(post graduate course)です。
最近、国内の学会でも若手医師の教育委員会を立ち上げて、半日かけて若手のセミナーを行うところがふえてきました。
この卒後教育セミナーを受講していることが、日本の心臓血管外科専門医の取得、更新で必ず求められますし、結構ためになります。
私はこのアジア心臓血管外科学会員でも、アメリカ心臓外科学会員でもありませんので、受講資格がないのですが、係員が少ない隙を狙って潜入に成功!!
各国の僧帽弁疾患の治療、ということで、シンガポールやインド、現地インドネシアやアメリカなどの現況を聴講していました。
なかでも興味深かったのがインドです。
専門的で恐縮なのですが、インドはやはり幼少期の衛生環境が悪いため、この時期の溶連菌感染を原因とするリウマチ性僧帽弁狭窄が多いとのことです。
このリウマチ性僧帽弁疾患で手術される方は、インドでは平均44歳なのだそうです。
今日本では衛生環境もよくなり、幼少期に抗生剤治療が行き届いているため、リウマチ性弁膜症というのはほとんど聞かなくなりましたが、インドではいまだにこのような環境のようです。
この発表されている先生も忸怩たる思いだと想像されますが、医療全体の質で、疾患分布もこれだけ変わるわけです。
このインドでは、人工心肺、心筋保護も使用せずに心尖部より、僧帽弁があると予想されるところにブ スッと槍みたいなものをさし、盲目的に僧帽弁周囲と思われる場所でこの槍のかさを広げ、僧帽弁狭窄解除しているのだそうです。戦後すぐに日本でも行われていたそうですが、残念ながらこの手術(とリウマチ性弁膜症の方)を私は見たことがありません。
同じ手術を今の日本であれば、エコーで確認しながらとか、人工心肺、心筋保護下に丁寧にやるのでしょうが、これもまたお国柄です。
インドの先生の努力がしのばれます。
さて、午後は警備が厳しく、潜入に失敗してしまったので、看護セッションを聴講。
看護セッションのイメージもあるのですが、宗教色が多彩であり、イスラム特有の肌の露出を避けた衣 装をされている方が、3分の1くらいいます。私が聴講しているとき発表されていた女性の臨床工学技師さんもこのスタイルでした。内容は、最近当科が主催したウィンターセミナーのような、他業種間のコラボという感じて、地元インドネシアの方が発表されていました。
ちなみに、インドネシアは他宗教国家であり、ジャカルタのほうはイスラム教徒が、バリの周囲はヒンドゥー教徒が多いようです。
3月8日は学術活動はこれくらいにし、腹痛も若干ありましたので、一時ホテルへ撤退。
夜は、残念ながら体調のことも考え、ソロ活動で食事。
みんなはクタの繁華街で食べて帰ってきました。
さて、一気に3月9日今日の学術活動も書いてしまいますよ。
というのも、明日ホテルをチェックアウトしますと、日曜日まで更新できない可能性があるのです...。
朝、オオバ選手と食事会場に入りますと、
内田監督 『Oh Dr. Maekawa. Recoverd?』
私 『Yes, I was recovered.』
バイキング形式なのですが、私の舌にあう食事ばかりです。ナシゴレンという、現地のインディカ米をつかったピラフみたいなのもうまいです。
南国植物を入れたヨーグルトも最高であります。(合わないのは水だけですよ、ホントに)
ハヤシ君は、毛の生えたライチ見たいな南国植物を好んで毎朝ムシャムシャ摂取しております。
ということで、全メンバーのポスタープレゼンテーションがある、本格的学術活動の日であります。
出国前に貞弘教授に
『スコッチコープもっていきなさいよ』 と言われましたので、スコッチテープと、秘書未来氏に大量 購入してもらった両面テープ、『ポスター』を携え、準備万端であります。思えば、われわれはキリスト教徒にとっての『聖櫃』のようにこのポスターをはるばる日本から運んで参りました。
8時半コンラッド出発、到着し速やかにポスター会場を探索。なんとあったではありませんか。会場入り口すぐのところに。
しかもですよ、われらが内田団長のポスターが、会場エントランスよりすぐの目立つところに、展示されたのです。
これはかなり名誉なことですよ、しかも午後は、このパネルに引き続いてオオバ選手のポスターが展示されたのです。
学術エネルギーが放出されていますよ。これは非常に大事なことです。世界の潮流にキャッチアップしていく上で、はじめはしょぼい演題でも出し続けて、学会に出続けるのは大事なんだなーと改めて認識しました。
午後、私も自分のポスターのまわり(オオバ選手の左隣)で質問を待ち受けていたのですが、インド 人っぽいかなりキャリアのありそうな先生から質問されました。私は、自分の十八番である、ピオクタニンブルーを使った感染制御のポスターを出していたのですが、このインドの先生、かなり食いついてきます。
インドの先生 『All cases?』
私 『Yes. All cardiovascular cases. and Y grafting, too.』
以下和訳
インドの先生『写真の手術はバイパスですか?』
私 『いえ、僧帽弁置換と、パースメーカー移植をした患者です』
『GV1%だと、副作用があるので、安全限界を考えて0.1%にしています』
『私たちは、鼻のMRSAキャリアの除菌にも、この薬を使っています』
云々・・・
最後に・・・
インドの先生『Oh!! Unique, and interesting!!』
私 『Thank you !』
ということで、インドの先生は堅い握手をして去っていきました。
どんな仕事の方でもそうだと思いますが、お金をもらうことももちろんそうですが、こういう風に人に認められるというのはこの上なくうれしいものです。
医者をやっていて、患者さんがよくなることもそうですが、自分の論文が掲載されたり、発表に質問されたりするのは非常にうれしいです。
学問の神様がこのインドの先生と邂逅させて下さったと感謝します。
インドの先生、どうかブルーハートテクニックを広めてください!!
このあと、オオバ選手と企業展示をブラブラ。手術機械屋さんのお姉さんが英語でいろいろ教えてくれます。
低侵襲心臓手術の器械が多い印象でした。
浴衣を着ているお姉さんもいましたが、来年のASCVTSの会場は神戸のようで、そのコマーシャルにこられている日本の学会運営業者さんのようであります。
さあ、明日のハイライトは、当科のイメケン先生のイングリッシュ・アカデミック・プレゼンテーションであります。
このバリ遠征のツアコンもこなし、多才な彼は有終の美を飾れるでしょうか?
乞うご期待!!
1時間で書いておりますので、多少の誤植は多めに見てやってください。
それと、皆さんご期待の非学術活動は、後日追ってぱらぱらとご報告します。
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雪やこんこん (金曜日, 09 3月 2012 20:33)
Live感あふれるブログ、楽しいですね!
みくさんの、初めの文で、何がおこるのか、ワクワクします★次のブログも楽しみにしてます!
Maekawa (土曜日, 10 3月 2012 11:49)
Thank you for your visiting and warm-hearted comment.
I and my coauthor are in Bali Convention Center now.
Ike-Hayashi is very nervous now, but after 15min he will proudly present our study.
In this center, PC do not have Japanese input mode.
I`m sorry for my non-sophysticated English.