せいとん (まえかわ)

手術の時に余った心臓を縫う糸を若手のスタッフが収集しているのですが,誰も整頓しないため,私についている5年生の女子学生Hさんと意を決して整頓.

 

商品名『プロレン』とか『アスフレックス』というものなのですが,正確な値段は忘れましたが,確か1本3000円位します.当然高価なものなので,手術中余った(かつ,血液などで汚れていない)ものを集めて,若手の練習用や,学生さんの実習用に使います.

あと,納入業者さんの試供品を貞弘教授が下さったり,期限切れの針糸をオペナースさんたちが下さったり.

 

   

針の大きさ(弯曲具合)や,糸の太さ,多種多様です.

 

昨日無印良品で購入した透明なトレーに分類しました.

 

 

 

13時から4年生の学生さんの血管吻合実習.

 

皮膚も縫合したことが無い学生さんには,かなりレベルが高いことをさせているのですが, 手取り足取り教えると、1時間くらいでできるようになるものです。

大体1学年100人の学生さんに指導しても、『血管を縫うお医者さん』になるのは5人にも満たないと思われます。というのも、私の大学の同級生で心臓血管外科に進んだのは、私が知る限りでは私を含めて5人くらいです。

 

彼らが吻合し終わった人工血管に、水道水を入れて水漏れしないか試してみるのです。

 

学生さん達 『あーッ。ダメだ。もれてしまう。手術だったら出血してしまう・・・』

 

 

私     『これじゃあ、本当の手術だったら(手術を終わらせて)家に帰れないな。フフッ。厳しい世界なのだよ。』

 

 

 

 

私が入会している『環境感染学会』というバイキン系学会があるのですが、今年入会したばかりで残念ながら先ごろ開催された総会には出席できませんでした。

 

せめて、どんなことがいまトレンドなのかなーとここ数日抄録集を読んでいるのですが、このブログを読んでくださっている医療従事者の方はもちろん、学生さんや非医療従事者の方も参考になるかなーと思って、載せておきます。

 

『アルコールを用いた手指衛生のタイミング』について、CDC(米国疾病管理センター)のガイドラインには、こうあるようです。(実際のガイドラインはボリュームがある英語なので、全文は読めていませんが)

 

①患者さんに触る前

②清潔操作の前

③患者さんの体液に暴露された可能性がある時

④患者さんに触った後

⑤患者さんの周りの環境や物品に触れた後

 

 

試しに、私が直接指導している5年生のHさんに聞いてみると、

 

私   『いつ手指消毒する必要がある?』

 

Hさん 『薬とか調整するときでしょうか。あと、患者さんの診察前後?』

 

 

いい線行っています。これは①、②、④に相当します。

 

オオバ選手 『さすが、まえかわ塾塾生ですね』

 

 

余談ですが、私が直接マンツーマンで指導する5年生の学生さんは1月1人位、年間5-6人なのですがこれをオオバ選手や他の医局員は『まえかわ塾塾生』と呼称しています。(まえかわ塾は厳しいということらしい)

 

 

ということで、知識としてはみなさんお持ちなのですが、遵守率が低いこの『手指衛生』です。

私は本業が外科医なのですが、副業である『臨床微生物学者』として地道にこの重要性を訴えていきたいと思っています。