マッチング結果が出たようで.(前川)

マッチングというのは,非医療従事者の方のために簡単に説明すると,初期臨床研修制度(卒後2年の研修医義務年限)における,いわば病院と研修医間の『お見合い』みたいなものです.

 

山形大学に残る研修医は来年度は33人とのことで,先週教授よりお話がありました.

 

私自身,初期臨床研修制度下の1年目の年だったのですが,胡散臭いシステムであるなーというのはずっと思っていることです.キャリア云々ということで考えるなら,外科医に偏った観点かもしれませんが,これは研修医間の実力の差が拡大するシステムだな,というのが研修医時代から今でも通じてもっている考えです.

 

1-2か月の研修で一つの科から何か学ぼうというのは,研修医個人のキャパシティに大きく左右されるんではないか.半年とかいる研修医なら,愛着が出ていろいろやらせてみよう,教えてみよう,中心静脈入れさせよう,簡単なオペやらせてみよう・・・という気になるでしょうが,1か月だとなかなか指導医の信頼を得て手技(特に侵襲的なモノ)をさせてもらうのは無理なんではないか.『今からCV(中心静脈カテ)いれるけど,学生の横で見ててよ』みたいな感じになって,(アレ,オレ学生と同じ扱いじゃん)となってしまう.

 

そう考えると,医局に入局していれば少々出来が悪くても物を教えてもらえた研修医でも,1か月ごとの『たらいまわし』では,だれにも相手されずに2年間過ぎてしまうのではないか.そう考えるわけです.

 

いや,よほど優秀な人なら1カ月でも半年でも,『一を聞いて十を知る』を繰り返してガンガン昇り詰めると思いますよ.でもそういう人何割居ます? そういう人って,最後はどこでポストを得るんでしょう.最後は医学書院が煽っているナンデモカンデモ米国留学?はっきり言ってやりすぎですよ.今の学生さんは(私もそうでしたが),無駄な検査しないで鑑別診断たくさんあげられるアメリカ人っぽい内科医(ジェネラリスト的なやつ?)が医師の理想像,という幻想にさらされすぎですよ.そんな医者世の中にたくさん必要ないですよ.

 

脱線しました.

 

そういう意味では,『医局』ってのは良くも悪くも『実力を平均化するシステム,言い換えれば一定の実力の医師を保証するシステム』なのかなー,と医局の『インサイド』にいる自分は思うわけです.

 

根が深い問題ですし,こんな高尚な話題をするには私は知識が浅薄なのですが,初期研修制度を経験した外科医として話しました.

 

毎日更新するなんて『よほどヒマ?』と思われるかもしれませんが,ICU管理の合間に気分転換に書いているのでした.