山形大学医学部外科学第2講座

menu

診療実績

平成23年の手術件数は第二外科全体で662件に及び、特に、貞弘(主任教授、診療科長)の着任を契機として、平成16年以降の手術件数の増加は著しく、この7年間で約2倍に増加しています。全身麻酔件数としても院内第一であり、650を超える手術実績は全国国立大学のナンバー外科教室の中でも上位に位置しています。 

 (図1;山形大学第二外科年間手術件数)

 

 平成23年の心臓血管外科グループの手術件数は298件で、その内、人工心肺使用を含めた心臓大血管手術(開心術)だけでも171件を数えました。

 内訳は、先天性心疾患35例で年齢別では新生児6例、乳児10例、1歳以上児19例でした。後天性心疾患では、弁膜症68例で大動脈弁単独31例、僧帽弁単独24、2弁疾患12例で、僧帽弁30例中の21例(70%)に弁形成術を施行しました。また、冠動脈バイパスを6例に、メイズ手術を19例に倂施しました。

 冠動脈バイパスは27例(off-pump CABGが20例)で左室形成を1例に倂施してます。その内、両側内胸動脈の使用症例が11例、MIDCABが4例でした。

 胸部大血管は32例で、解離性が15例、非解離性が17例。その内、ステント内挿術を3例に、open stentを2例に実施。大動脈基部病変の6例中の5例に自己弁温存術式であるDavid法を行い良好なARの制御に関しても良好な早中期成績を得ております。

 その他の非開心術では、腹部大動脈瘤が28例(内ステント8例)、末梢血管26例、静脈疾患39例でした。

図1
図1

特筆すべきは、この7年間での心臓血管外科手術件数の増加であり、2004年から約4倍に増加しています。心臓手術と胸部大血管手術の総計(開心術)だけでも、2004年は52件が、2005年に74件、2006年96件、2007年101件、2008年112件、2009年134件、2010年148件、そして2011年は171件と常に右上がりに増加しています。先天性から弁膜症、虚血性、大血管と地域の中核病院として全ての領域を網羅した診療を行っています (図2)。

 その背景には、内科→外科→内科という患者さんの流れが定着できた第一内科(循環器内科)との緊密な連携による循環器病センターの実質的稼動と、新手術室、新ICU, HCUの設置等による、循環器症例の入り口から出口までの整備があります。また、新手術室においては2室並列に人工心肺を使用した心臓手術を行っており、手術件数の増加だけでなく、担当外科医、麻酔科医師、臨床工学技士のチャンスが増え、チーム全体のレベルアップがあります。

 

地域の「最後の砦病院」として小児から成人心臓外科手術を網羅しつつ扱っています。特に、再手術症例や広範囲胸部あるいは胸腹部大動脈瘤も多く、症例毎に綿密な治療計画を立てています。それにより、再弁膜症手術や再冠動脈バイパス手術の成績も極めて良好です。更に、小切開法やステント加療を駆使した低侵襲手術にチャレンジしています。成人心臓血管手術では、冠動脈バイパス術では人工心肺を使用しない心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)をルーチンとしておりますが、更に、単純心疾患に対して右側胸部5-7cmの皮膚切開のみによる特殊機器を用いたポートアクセス法、大血管への血管内ステント加療も軌道に乗っています。僧帽弁形成術も完遂率が向上し、大動脈基部に対する自己弁温存David法と供に成績が安定してきました。小児心臓でも胸部正中創の長さを1/2から2/3としています。また、小児外科が教室内にあるため食道閉鎖や鎖肛などの新生児腹部疾患術後の心臓疾患が多いのが特徴です。

 

 地域連携と若手医師の幅広い臨床経験を得るため、平成24年4月時点で、山形県内3箇所の中核病院に7名、仙台市内2病院と福島県内1病院にそれぞれ1名ずつ教室員を派遣しており、それぞれの施設から熱血指導を仰いでいます。また、これまで長野こども病院で先天性心臓手術を、イタリアミラノのAlfieri教授の元で弁形成術を、学んで教室員が帰局しています。学生教育では昨今、全身疾患を扱う外科内科への希望者が少なく、メイジャー診療科のマイナー化といわれていますが、一昨年秋にiPadを学生人数分の6台購入、手術画像や診察法などの数々のコンテンツを充実させ、なんとか外科的な切り口から生命に帰する全身疾患を学んで欲しいと工夫を凝らしています。第二外科の扱う疾患体系は幅が広く,対象年齢も新生児から高齢者に至ります。それに引き替え教室員は少ない人数ですが、少数精鋭主義を旗頭として診療、教育そして研究とさらなる飛躍に向けて教室員一同頑張っております。

外科学第二講座の最新情報は
Facebookで。

外科学第二講座の最新情報や日々の出来事をFacebookに投稿しています。
情報配信をご希望の方は「いいね!」をお願いします。